私が住んでいるアパートは築二十五年、部屋自体はリフォームされて綺麗でしたが、トイレだけは建築当時の面影を残す古いタイプが鎮座していました。淡いピンク色の陶器、大きなタンク、そして流したときの「ゴォー」という轟音。レトロな雰囲気と言えば聞こえはいいですが、実際の使い心地は決して良いものではありませんでした。数ヶ月前から、流した後にタンクの中で「ピー」という小さな笛のような音が鳴り続けるようになり、私はこれが経年劣化の始まりだと直感しました。調べてみると、ボールタップという部品の寿命が近い証拠だといいます。最初は音が止まるのを待ってやり過ごしていましたが、ある日ついに水が全く止まらなくなり、便器の中に細い流れが絶え間なく続くようになりました。これでは水道代が恐ろしいことになると焦り、すぐに管理会社へメールを送りました。現状を伝える動画を添えたところ、翌日には業者さんが派遣されてきました。業者さんは一目見るなり「これは部品を変えても別の場所がすぐダメになるし、本体の接続部からも滲みが出ていますね」と断言。その言葉が大家さんに伝わり、なんと翌週には新品に交換してもらえることになりました。工事当日は、古いトイレが運び出され、床がむき出しになった一瞬の光景に「二十五年間、お疲れ様」と心の中で声をかけました。新しいトイレが設置されると、空間の印象が劇的に変わりました。以前のピンク色から清潔感のあるピュアホワイトに変わり、洗浄レバーの感触も軽やかです。何より、あの不快な異音が消え、静寂が戻ってきたことに心底安堵しました。驚いたのは翌月の水道代です。節水機能のおかげで、以前よりも二割近く安くなっていました。賃貸での暮らしにおいて、設備は自分の持ち物ではないからと我慢してしまいがちですが、経年劣化による不具合は立派な改善のチャンスです。勇気を出して管理会社に相談したことで、経済的にも精神的にも大きなメリットを得ることができました。住まいの不調に敏感になり、適切に対処することの大切さを、今回のトイレ交換を通じて深く学びました。
賃貸生活で直面した古いトイレの経年劣化によるトラブルと交換までの記録