築十五年が経過した我が家で、キッチンの排水口付近からじわりと水が滲み出しているのを見つけました。ネットでキッチン排水トラップ交換費用を調べてみると、プロに頼めば二万円前後はかかるとのことでした。節約志向の私は、部品さえホームセンターで買えば数千円で済むのではないかと考え、自力での交換に挑戦することにしました。早速、近所の大型店舗へ向かい、適合しそうな排水トラップ本体と専用のパッキン、予備の蛇腹ホースを購入しました。かかった費用は全部で五千円弱であり、業者に頼む場合の四分の一で済んだと得意げな気分でした。しかし、作業を開始してすぐに後悔の念が押し寄せました。まず、既存のトラップを固定している巨大なプラスチックのナットが、蓄積した油汚れと経年劣化で固着し、素手の力では一ミリも動きません。慌てて再びホームセンターへ走り、三千円もする専用の大型レンチを購入する羽目になりました。ようやく部品を外したものの、今度はシンクのステンレス部分にこびりついた古いパッキンのカスを剥がすのに一時間以上の時間を費やしました。さらに最大の難関は、新しいトラップと床下の排水管を繋ぐホースの調整でした。長さが数センチ足りず、無理に繋ごうとすると角度が歪んで隙間ができてしまいます。格闘すること三時間、ようやく設置を終えて水を流してみると、あろうことか接続部から激しく水が漏れ出しました。パッキンの入れ方が悪かったのか、締め付けが足りなかったのか、結局その日は解決せず、翌朝一番に水道業者を呼ぶことになりました。プロの職人は到着するなり、私の不完全な細工を苦笑いしながら修正し、ものの三十分で完璧に仕上げてくれました。業者に支払った費用は工賃と調整料で一万五千円ほどでした。自前で買った部品代と工具代、そして業者への支払いを合わせると、最初から全てをプロに任せた場合よりも高くついてしまいました。何より、半日以上を水浸しのキッチンで過ごした精神的疲労は計り知れません。キッチン排水トラップ交換費用を安く済ませようとする試みは、確かな技術と適切な工具が揃っていて初めて成立するものであり、素人が安易に手を出すべきではないと痛感した出来事でした。